息子よ
君が母親のお腹の中で、生命を宿した。あと数か月でこの世に生まれてくる。僕たち夫婦にとって、君は待ち焦がれた第一子だ。そしておそらく最後の子になるだろう。
この君へのメッセージをいつ君に見せることになるのか、父さんはまだ決めていない。15歳か18歳か20歳か。君が準備ができたと思った時、あるいは父さんが早世した時に母さんからこのブログの存在を伝えてもらおう。
今回は初稿なので、まず、なぜこんなメッセージを記録に残しているのかを君に伝えておく。理由は、ひとえに父さんが既に年を取っているからだ。このブログを書いている時点で、父さんはすでに(いまの時代で言う)アラフィフという年齢になっている。つまり、一般的な初めて父親になる年齢と比べて、10歳から20歳くらいは年をとっている。
だから、君が成人し、社会人として活躍したり苦難に出会う頃に、元気でこの世にいられるか分からない。本来ならやるべき、父親・男として背中を見せることも、支えることも、アドバイスすることもできないかもしれない。(君にとっての)子供を授かる感動を君と共有することもできないかもしれない。
父さんは、これまで生きてきて、いろんな喜びと苦労を経験してきた。そして社会人としてはまずまず成功している方だろう。この経験で得てきた”社会で生きる知恵”を、せめて最愛の息子にはメッセージとして託したい。
これを、まっすぐに受け止めるかどうかは君次第だ。父親の言うことを素直に聞けない年齢の時もあるだろう(父さん自身、人生の大半がそうだ)。それでも、せめて文章なら少しは冷静に、素直に受け止められるかもしれない。父さんとしては、なるべく、時代を超えてどのような人生・どの職業にも通ずる言葉を残していくつもりだから、人生という道に躓いたとき、絶望したとき、有頂天になっているとき(実はこういう時があぶない)、このブログを訪ねてきてくれ。
たくさんのメッセージとともに、愛する君をいつでもここで待っている。
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