謙虚であること

生きていくこと

息子よ

今の君には、分かったところでどうしようもないことだが、我々両親にとっては、非常に気になる現象が起きている。今の時代では新型コロナウイルスと呼ぶ、感染症が広がっていることだ。

現時点では、妊婦への影響や胎児・乳幼児への影響が分からないこと、感染力が非常に強いことが懸念材料で、インフルエンザのような強い風邪症状が出ることや後遺症があることが既に報道されている。

親である我々は、君がこの病気に罹らないように、そして我々が罹って君を一人にしないよう、注意を払って生活している。

かように、自然界で起きることには人間は無力だ。このブログの冒頭で、我々が生かされていることへの感謝を心に抱くことの大事さを伝えた。そして同様に、どれだけ君が鍛錬しようとも、賢くなろうとも、上には上がいるし、人類が到達できる程度の高みでは自然には到底叶わない。

それが、謙虚という気持ち・姿勢の基盤になると父さんは思うし、謙虚を欠いた人間は必ず堕落する。まず、謙虚さを欠いた人物は、向上心に欠けて努力をしないことが多い。そして、あるいは謙虚さを欠いた人物はその傲慢さゆえに人の恨みを買ったり、人望が得られなくて、人からの裏切りにあったりする。

もっと言えば、人間という非常にひ弱な存在としてこの世に生まれてきた以上、空気・水・食物のような森羅万象のお陰で、そして誰かしらの仕事の積み重ねで僕たちの生命・生活は成り立っているということを理解すれば、傲慢さなど持ちえないということを君には知っておいてほしい。

一つ、補足しておくと、残酷な事実ではあるが、自分のために世界が周っているわけではない。それを肝に銘じておくべきだ。一方で、自分のために世界が周っていると思ってしまっている残念な輩は多く、不愉快な気持ちにさせられることはあるが、彼らは彼らの選択によりいずれ不幸になっていくし、君がそれについてとやかく言う必要はない(家族や親友がそうなっていたら優しくたしなめれば良い)。腹を立てずにやり過ごすことだ。

ともあれ、言いたかったことは、これから君がどれだけ素晴らしいことを成し遂げたとしても、謙虚さとそこから生まれる自省・内省を忘れないで欲しいということだ。

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